変形敷地でも快適で魅力的な住まいにする方法まとめ

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
地形に寄り添う家, 一級建築士事務所ROOTE 一級建築士事務所ROOTE Modern houses
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変形敷地は思い通りの家づくりが難しいという理由から、気に入った場所の敷地であっても諦めたり、そもそもそうした敷地を候補に入れないという方も多いでしょう。しかし、そうした難しい敷地条件でも、敷地の特徴をよく理解し、求める住まい方を明確にしていくことで、快適で魅力的な住まいにすることができます。そこで今回は、変形敷地において住み心地の良い家をつくっていくための方法を紹介していきたいと思います。

変形敷地1:三角敷地

変形敷地の中でもよく見かける三角形にとがっている敷地の場合、無理に建物を四角にすると建物が小さくなったり、庭が細切れになって使いづらい無駄なスペースとなってしまいがちです。三角敷地では、敷地の形に沿ってそのまま三角形に近い形で建てていくことが最も有効な方法となることが多いです。鋭角となる部分は、庭や物置、あるいは駐車スペースにすると無駄のない敷地の利用が可能になります。こちらの株式会社リオタデザインが手掛けた三角敷地の住まいでは、鋭角の先端部分からきれい眺望が望めることから、大きな開口を設けてその眺望が楽しめるようにデザインされています。

2面が開けていれば開放的な住まいにも

三角形の敷地では先端に行くほど幅が狭まるため圧迫感のある住まいとなりがちですが、敷地の2面が道路に面しているなどして開けている場合、その2面に大きな開口を設けることで非常に開放的な住まいにすることも可能となります。こちらの水石浩太建築設計室が手掛けた住まいでは、1階をプライベートな空間として壁で囲み、リビングなどがある2階は2面に大きな開口を設けて、外から車や人の視線が入ってこない開放的で居心地のいい住まいとなっています。

写真:谷川ヒロシ

変形敷地2:長細い敷地

「うなぎの寝床」と言われるように、長細い敷地の間口の幅が小さい変形敷地も都市部ではよく見られます。こうした敷地は、両サイドに隣家との隙間がほぼなく、光が差し込まない暗く圧迫感のある家になったり、こちらの住まいのように3方を道路に面する敷地では開口を開けるとプライバシーの確保が難しいこともあります。この場合は、建物内に中庭や坪庭など取り入れて、いつでも光や風を住まいに取り込めるような工夫をしましょう。

中庭が無理な場合はトップライト

こうした細長い変形敷地では、敷地面積もあまり大きくないことが多いため、庭にスペースを割くよりは室内空間にしたいという方も多いでしょう。そうした場合は、トップライトを取り入れることで、坪庭のような屋外スペースを設けることなく、明るい住まいにすることができます。こちらの住まいでは、トップライトに加えて上階にテラスを設けるなど、断面的に工夫を凝らすことで、細長い敷地でも室内を明るく開放的な住まいにデザインされています。

写真:上田宏

変形敷地3:傾斜地

山地が多い日本では、敷地が傾斜地にある場合も少なくありません。その時に、盛土や切土で傾斜を平らにすることもできますが、盛土部分が軟弱となったり、コストもその分かかってしまいます。傾斜地ではその土地の形を利用して、高低差を住まいづくりに積極的に取り入れてみて下さい。

写真:HIROKI KAWATA

スキップフロアで傾斜を有効利用

高低差を利用する時に非常に有効となるのがスキップフロアです。段差によって空間を柔らかく仕切ることができるので、間仕切りのない広々とした開放的な住まいにすることができるなど、スキップフロアは様々なメリットを生み出してくれます。それについては、「スキップフロアのメリットまとめ」も参考にしてみて下さい。いずれの変形敷地でも、それぞれの土地に合った家を建築家と一緒に見い出していくことが大切になります。是非敷地選びから建築家に相談してみて下さい!

写真:加斗タカオ

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