スタイリッシュかつユニーク！北ロンドンの住宅

芝生の丘の向こうに見えるのはガラスを全面に使用した開放的な外観を持つ住宅。三つ並んだ三角屋根の起伏と庭に向かってジグザグを描く形状を持つユニークな建物です。背後に建つ古典的デザインの既存住宅とのコントラストが更にこの住宅を印象的に見せています。この形状は生活空間である内部にどのような効果をもたらしているのでしょうか。

こちらがリビング＆ダイニングルームです。外観の三角屋根の形状は内部でもそのまま生かされており、白い天井にミニマルで美しい陰影を与えています。その様はまるで繊細な折り紙のよう。ソファに座り外へと目を向けると、窓やドアに使用された黒いフレームが目の前に大きく広がる庭を切り取る額縁として機能していることが分かります。目に映るランドスケープそのままを切り取ったアートの前に、他の一切の絵画は必要ありませんね。こうしたガラスの大開口部、そしてジグザグに取られた境界線は内部と外部を曖昧にし、内に居ながら豊かな自然を感じることができる住宅となったのです。音楽一家であるというクライアントはきっとこの自然にインスパイアされることでしょう。

こちらのコンテンポラリーな階段室はこの住宅が持つ素晴らしい特徴のひとつです。素足に心地良いナチュラルな木製のステップは一枚板を手で折り畳んだかのような自然かつ美しい仕上げ。ガラスの壁は階段をまるで宙に浮いているかのように幻想的に見せ、間接照明でライトアップされた夜間は全ての階に光を届けます。

モダンスタイルのバスルームは広々として自然光を遮る壁や仕切りを極力排除した明るい空間となっています。インテリアはオフホワイトやベージュをベースにした調和や落ち着きを感じることのできる色使いでリラックスできる時間を保証。天窓から燦々と日光が注ぐのも嬉しい。元々十分な広さのあるスペースですが視線を奥へと導くレイアウトで更に奥行きと広さを感じさせる内部となっています。

こちらは二階、三角屋根の部分に新しく改装された部屋です。屋根裏部屋は狭く暗いイメージがあるかもしれませんがこちらは日光が差しとても明るく広い空間です。実はそれは壁に鏡が設置されているから。突き当たりの壁が形状に合わせカットした全面鏡で、反射により実際よりもとても広く感じることのできる部屋となっています。光を最も良く反射する白で塗られた壁も広く見せる大切なテクニックです。