風景に溶け込む5軒の建物

Kiohde Hayai Kiohde Hayai
House Passage of Landscape, ihrmk ihrmk Modern houses
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住宅や建物は住宅地だけでなく町外れ、森、田園など様々な場所に建てられます。その多くは建てられる場所がどこであれ同じ形となってしまうと、風景や街並みに溶け込みにくいでしょう。ですが、そんな家ばかりでが建てられる訳ではありません。中には場所や環境を考えて、土地や風景と繋がりを持つように建てられているものもあります。今回紹介したいのは、そんな風景と一体化する5軒の建物。それは建てられた場所との調和を考えているからこそ、個性的な姿をしており、他にはない魅力的なものになっています。

高さを抑えたコンクリートの家「SI-house」

TNデザイン建築設計事務所が手がけたのはコンクリートの家「SI-house」。それは小高い丘の上に建てられています。外観で見てわかるように建物は大きくなく威圧的な印象を与えないようになっています。コンクリート建築となると、大きさによっては周りに威圧感を与えるだけでなく、何よりも建物そのものが風景で目立ちすぎることがあるでしょう。そこで本住宅は周囲の木造住宅の大きさを考えて、平屋で床の高さを地面を下げることで、風景を損なわぬ、さりげない住宅となることに成功しているのです。

風が通り抜ける家「風景を通す家」

North facade ihrmk Modern houses

建築設計事務所IHRMKが手がけたのは「風景を通す家」。田園地帯が目の前に広がるところに家は建てられました。本住宅はその名前の通り、周囲の風景と深い関わりを持つようになっています。それは建物の内に風が通り抜けること。そのため1階部分を見てみると、壁が少ないため、まるで透けて建物が浮いているように見えます。それは建物が風景に溶け込むばかりでなく、田園を吹き抜ける風を室内へともたらし、心地良い生活を可能にしてくれるのです。

田畑に溶け込む建物「しっぽうちょう調剤薬局」

五藤久佳デザインオフィスが手がけたのは「しっぽうちょう調剤薬局」。建物は田畑が広がる空間に建てられました。その周囲には畑が広がっているため、農作物の日照を妨げないように平屋建てとなっています。そんな建物の外壁を覆うように取り付けられているのは、茶色の鱗状の屋根や外壁。それは窓や入口以外の全て覆っています。そのため周囲の畑の土と色が同化して、風景に溶け込んで見えるでしょう。このように建物は周囲の風景に溶け込み、薬局が気軽に訪れられる日常的な場所であることを感じさせてくれるに違いありません。

山遊びを満喫できる別荘「軽井沢カウンターポイント」

Karuizawa Counterpoint, PODA PODA Roof terrace Concrete

建築事務所PODAが建てたのは別荘「軽井沢カウンターポイント」。それは軽井沢の山の中に建てられています。建物の大きな特徴となるのはうねった屋根。それは特別な形をしているだけでなく、山の斜面と連なっており、簡単にその上へと上がることができます。屋根は山の斜面と同化して、周囲に広がる自然と同様に、山歩きや山遊びの場所にもなります。こうした建物は自然を楽しむための別荘としての役割を十分に果たしてくれることでしょう。

風景によって生み出された空間を持つ別荘「villa kanousan」

柄沢祐輔建築設計事務所が建てたのは週末別荘「villa kanousan」。四角い箱型の形の別荘は、山の斜面に食い込むように建てられています。周囲には木々が生い茂り、その緑に建物は覆い隠されています。建物内には壁に四角形の切り抜きがあり、室内を印象的な空間にしています。そんな切り抜きは角度が付けられて配置されており、それは敷地の傾斜などと関係づけられています。そのため見た目の景色だけでなく、建物の空間も建てられた場所と深いつながりを持ち、ここにでしかありえない空間を生み出しているのです。

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