2つの納戸がポイント！伸び伸びと快適に暮らせる家族の住まい

ロケーションは大阪の丘陵地帯に広がる住宅地。住まいの敷地は、2方向が道路に面した角地となっており、さらに高低差があるという複雑なシチュエーションにあります。建築家は、このような敷地の条件を考慮しながら、プライバシーを確保し、小さいお子様のいるクライアントさんご家族が快適な暮らしを送れるような住宅を実現しました。くの字型に建物を配置し、駐車スペースや庭などを設け敷地を有効に活用。トーンを抑えた優しい色味の住まいの外壁と、扉や手すりには木が使われ、ナチュラルな雰囲気が素敵な木造2階建てとなっています。

こちらは玄関ポーチと中庭の様子です。玄関ポーチにあるデッキテラスがそのままリビングの大開口まで延びており、縁側のような雰囲気で設置されています。室内に入る前からリビングの様子がよく見えるようになっているので、もうすでに家の中にいるような、家族とのコミュニケーションが生まれそうな温かい雰囲気に包まれた空間です。中庭の床は土でもなく芝生でもなくタイル状の石を敷き、常にスッキリとして手入れもしやすい印象ですね。

こちらはLDKの様子。中庭に面して大開口を設け、庭の緑をはじめ外の様子をゆったりと楽しめるレイアウトとなっています。LDKと庭に一体感がある作りなので、お子様が庭で遊んでいても室内からすぐに目が届くようになっており両親も安心ですね。また、外部とは板張りの塀によって囲われており、プライバシーはきちんと確保されているので他人の視線は気にする必要はありません。リビングの天井の一部がすのこ状の作りとなっており、1階と2階の気配をお互いが感じやすくなっているのもポイントです。

こちらはリビングからのぞんだ和室の様子。LDKとつながっていると同時に、玄関からも入ってすぐの位置にあたります。空間は、床の間や収納など伝統的な作りを受け継ぎつつも、全体的にシンプルでモダンな洗練された作り。また、収納に使われた黒い色がアクセントとして効いていて空間を引き締めている印象です。

こちらは階段ホールと2階の廊下部分の様子。2層の吹き抜けの空間に細長いスリット状の開口が設けられ、光が差し込んで明るく快適な雰囲気となっています。階段を上って2階廊下と部屋の中央に設けられているのは2つの納戸。さらに奥に見えるのは子供部屋となっています。全体的に自然素材がふんだんに使われた優しい雰囲気の室内空間ですね。

2階の中央にあるこの２つの納戸。この納戸は屋根から吊り下げるようにして作られています。収納等に便利であるのはもちろんですが、納戸の下の床部分をすのこ状にすることで、ちょっとした吹き抜けのようなスペースが生まれ、2階の採光や2階にいる家族の気配が１階にも伝わるようになっているのです。そして、この2つの納戸の間を抜けると、バルコニーに出ることが出来ます。便利で機能的なスペースがユニークな形で生かされ、快適な暮らしを送れる住まいとなっているようですね。